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ランチア・テーマ・8.32<イタリア>

続いての参加予定車輛は ランチア・テーマ・8.32(LANCIA TEHMA 8.32)
1988年式 生産国イタリア!

テーマはイタリアの名門ランチア社が 1984年にリリースした
FFのアッパーミドルセダンであった。

プロジェクト4の一員であった ランチア・テーマは
シャシーやドア開口部を フィアット・クロマやサーブ9000と共用するなど
生産設備の合理化を図っていた。

そして後発の アルファロメオ・164が ピニンファリーナ・デザインならば
こちらのテーマは ジウジアーロのデザインを纏っており
いかにもランチアらしい エレガントな高級車は 当時大人気となった。
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テーマのデビューから遅れること2年 1986年に発表されたテーマ8・32は
ランチアのフラッグシップとして 前回紹介したフェラーリ308の派生車種 
クアトロ・バルボーレ用の V8・4OHC32バルブ2926ccエンジンを
大胆にも詰め込んだ モンスターサルーンである。

この大人しい外観に似合わず・・



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知っている人は知っている フェラーリから受け継いだ格子状のグリルと
8.32のエンブレムを除けば 何の変哲も無いサルーンのボンネットを開けると

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そこには LANCIA by Ferrari の文字が燦然と輝き
フェラーリのV8エンジンが 堂々と納まっている!

308GTB/GTS用の180度クランクは 通常のV8エンジンと同じ
90度クランクにモディファイされ 吸排気系やカムプロフィールにも
若干のデチューンを受けて 215PSと馬力を落とし低速トルクが太らされた。

この個体は 初期型フェイズ1で 10.5の圧縮比から
215ps / 6750rpm 29.0kg / 4500rpm を絞り出す!

ちなみに 後期型フェイズ2は 9.5の圧縮比となり
205ps / 6750rpm 26.8kg / 5000rpm
200ps / 6750rpm 26.8kg / 5000rpm となるようである。

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そして 8.32と言えばこれ!
任意で上下できる トランクに忍ばされた可動式リア・ウィング!
いかにも上品で センスに優れるランチアらしい 控えめな自己表現である。

ただのセダンだと思って 高速で追い抜かれた際に
フェラーリ・エンジンに鞭を入れ 逆に追い抜き返し
追い抜きざまに フェラーリの咆哮と このリアウィングを見せつける!
というシーンに 何度憧れたことか!!

私自身 プリズマ>デルタHF4WD>トレヴィ・VX と
ランチアを恋々と乗り継ぐ際 いつも浮かんでは消えた テーマ8.32!
いつかは と夢見てるのが 幸せなのかも知れません(笑)。

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真横からのデザインも 実用性と優雅さを兼ね備えた ジウジアーロならでは!

5本スポークの星形スピードライン社製ホイールが フェラーリを思い起こさせます。
私もプリズマに 5本スポークの似たデザインのクロモを履かせてたほど 憧れの的!

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そして ひとたび室内に足を踏み入れれば ポルトローナ・フラウ社製の
上質な本革シートに囲まれる幸せ!

フェラーリのように数字・指針共に赤く光るメーターは
一個一個独立して ウッドのパネルに組み込まれ
ダッシュパネルも 手縫いのステッチが美しいレザー張り!

時はバブルの1980年代後半!
ヤンエグを気取りたい若者から 本当の車好きまで 
まさにドンピシャの このテーマ・フェラーリは 一大ブームを築き
オートザムにまで販売させたことが仇となり 壊れまくるといった
都市伝説まで生まれたのでした(汗)

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端正なヘッドライトが特徴の 初期型フェイズ1は
シリーズ最強のエンジンを内に秘め 大人の雰囲気を醸し出しています。

いつかは この車に似合う大人になりたい! との思いは
車好きなら 皆さんあると思いますが 私にとってその1台でもあるテーマ・8.32!
いつもより 気合が入ってしまいました(笑)

コストダウンの概念が始まる前の80年代の良き時代
贅沢を贅沢で良しとし 英知を集めて作り出された このスペシャルティ・サルーンに
貴方も 会場で触れてみませんか?
お待ちしております。